本の感想⑧《苦手な人を思い通りに動かす》

苦手な人を思い通りに動かすという本を読んでみました

この本では、人の期待に対する応え方である4つの傾向が紹介されています
自分以外の他の人による外からの期待と、自分自身の内からの期待に対してどう行動するか、その傾向が4つのタイプに分類されています
タイトルに苦手な人を思い通りに動かすと書いてあったので、心理操作を取り上げた本かと思いましたが、読んでみるとそうではありませんでした
原書の本のタイトルが「The Four Tendencies(4つの傾向)」とついている事から、人の行動パターンの傾向を書いてある本だと思います
副題でも「 The Indispensable Personality Profiles That Reveal How to Make Your Life Better (and Other People‘s Lives Better, Too)」とあります
グーグルで翻訳してみると、人生をより良くする方法性格プロファイル(他の人の人生も良くする)と訳されていました

実際に読んでみても、苦手な人を思い通りに動かすというよりも、4つの傾向を知る事で苦手な人への対処方法がわかるような内容でした
期待に対する応え方の4つの傾向を知る事で、自分が他の人にして欲しい事をどのように伝えれば、他の人がその事をしてくれるかがわかります
決して、これをすれば誰もが自分の思い通りに動いてくれるという事ではなく、それぞれの傾向に対する対処方法がわかります
この本の面白いところは、期待に関する応え方の4つの傾向は、生まれ持ったものであって変わる事がないという所です
しかも、誰もが4つの傾向のすべてを持っていて、どの傾向が強いかによって、4つの傾向のどれに該当するかが決まるようです
「どうしてあんな行動をするのだろうか」そう思う人の行動が、この本にある4つの傾向を知る事によって「なるほど」と理解できると思います

この本にある期待の応え方の4つの傾向には、アップホルダー、クエスチョナー、オブライジャー、レブルがあります
アップホルダーは外と内の両方の期待に応えようとします、クエスチョナーは内の期待にオブライジャーは外の期待に応え、レブルはどの期待にも応えません
この本には、自分がどのタイプであるのかを調べる診断テストがあるので、まずは自分の傾向タイプを知ってから読んでみてもいいとは思います
アップホルダーは、外である他の期待も内である自分の期待にも応えようとするので、頑張り屋である反面、融通が利かないタイプだそうです
エスチョナーは、名の通りすべての事に疑問から入るので、疑問が解けて自分が納得できる事しかしないので、結果的に内である自分の期待に応えるそうです
オブライジャーは、外である他の期待がある時は行動しますが、内なる自分の期待しかない時は何かと理由を付けて行動しよとしないようです
レブルは、自分がやりたいと思った事をしていきたいので、外や内の期待に応えていてはそれができないと思いどの期待にも応えようとしないようです

4つの傾向のタイプは、どのタイプが良くてどのタイプが悪いかはなく、4つの違う行動パターンがあるという事を知る事が大事だといえます
どうしても人は自分の行動パターンで、他の人の行動を見てしまいます
自分と同じパターンの人であれば何も問題はありませんが、違うパターンの人であれば「どうして」と思う事もあると思います
4つの傾向の内一番多いのが、オブライジャーの40%、次がクエスチョナーの24%、そしてアップホルダーの19%で、最後がレブルの17%だそうです
自分のタイプを知るだけでもいいと思いますし、もし周りに理解できない行動をする人がいる場合は、その人のタイプを知るのもいいと思います
また、人の期待にの応え方には4つの傾向があり、どんな事を重視して行動しているのかがわかるだけでも、人間関係はスムーズになるように思います
他の人を思い通りに動かしたいと思うなら、期待の応え方の傾向を知って、相手ではなく自分の行動を変える必要がある事をこの本は教えてくれています