アドラー心理学《行動には目的がある》

アドラーは、人の行動には必ず目的があると言っています

なぜそうなったかという原因ではなく、どうしてそうしたかったのかという目的によって、人は行動しているとしています
もちろん、どうしてそうなったという原因を知る事は必要だとは思います
しかし、原因に着目しているだけでは、その人がどうしてその行動をしたかったのかがわかるかといえば、そうとは限らないと思います
原因はどうしてその行動になったかを見ていくには必要な事ですが、その行動をした真意を知るには不十分であるように思います
人は、こうすると思ってその行動します
そこには、どうしてその行動をしようと思ったかという目的があると思います
原因は、行動した結果がなければ見えてこないものだと思います
目的は行動をする前にあるもので、原因は行動した後にあるものなので、人はどうしても結果が見えている原因の中に、行動の真意を見ようとしていきます
しかし、過去の原因だけを見ていても、行動の真意はわからないように思います

原因を知る事は、その人の行動の検証をするには必要な事だとは思います
しかし、原因を見るだけでは、その行動した真意はわからないように思います
原因を知る事で、自分がどんな行動をしたのかがわかるので、多くの人は原因から自分の行動の真意を探ろうとしてしまいます
しかし、そもそもどうして、その行動しようと思ったのかという真意は、原因だけではわからない事もあるように思います
原因を見ていては、その行動ある真意を隠そうとする思いが見えないからです
人は何か行動をする時は、こうするという目的があって行動していきます
無意識にした行動であっても、自分の心にはこうするという目的があります
しかし、自分の行動の目的を原因から知ろうとしてしまうと、自分の心にあった目的が隠されてしまう事があるように思います
原因だけに着目してしまうと、心の思いが見えない事があるように思います
原因は、自分が行動した過去の事しか見る事ができないからです
過去は過去であり現在になる事はなく、現在になるのは未来だけになります

人は未来に生きていきます
過去に戻る事はなく、現在はすぐに過去になっていきます
人が行動を起こしていく事ができるのは、未来に対してしかありません
原因には過去の事しかなく、過去が未来になっていく事はありません
過去の原因を見ていても、行動の真意のすべてがわかるとは思いません
もちろん、原因を見る事で今後の修正点がわかるので、原因を追究していく事は必要だとは思います
しかし、原因だけに着目しても、未来に向かう自分の思いはわからないと思います
未来は、自分がどうするという目的によって規定されていきます
そうであるなら、その時は自分はどうしたかったのかという、目的を知る事が必要になってくると思うのです
未来に向かっていく人には必ず目的があります、自分で気づいているものもあれば、そうでないものもあるかもしれませんが、誰にも目的があります
原因ばかり見ていると、未来に向かうための目的が見えなくなるように思います

あなたはどうしてその行動をしようと思ったのですか
なぜそうなったのかではなく、どうしてそうしたかったです
そうなった原因は自分以外にあるかもしれませんが、そうしたかった目的は自分の心にしかないと思います
どうしてそうしたかったかを自分が知る事で、今の自分にある目的がわかります
自分にある目的を意識する事ができれば、今の自分を自分で変える事ができます
自分が「こう変える」と思えば、自分で目的を変える事ができるからです
自分が何をしていきたいのか、そう思う事で目的は見えてきます
今の自分に不満があるなら、満足できる自分になれる目的を持つようにしましょう