本の感想➁『Think clearly』

Think clearly』は、より良い人生を送る為の思考法が52個紹介されています

人生における答えは一つではない、誰もがそう思っているとは思います
しかし、人生の答えを探す時に人は、唯一の正解を探しているように思います
答えはたくさんあるかもしれないけど、正解は一つである、そう思ってしまいます
それは試験中心の教育における影響が大きいのかもしれませんが、重要な事に関しては一つの正解を求めているように思います
この本では、良い人生を説明できる究極の定義など存在しないと書いてあります
究極の定義がないならば、人生において唯一無二の正解もないと思います
試験にある問題の答えは、問題を出す側の意図によって正解は一つになっています
もし、自分の人生の答えが一つしかないのであれば、それは、誰かの意図によってそう思わされているだけかもしれません
より良い人生を送るには、自分の事を考えていく思考が必要だと思います

周りの皆が納得する答えではなく、自分が納得できる答えを考える思考です
それには、自分が感じている事を理解していく事が必要だと思います
自分の事を考えるという事は、自分の事だけを考える事とは違います
自分の事を考えるには、自分の周りにあるすべての事を考える必要があります
自分の事を考える事と自分の事だけを考える事は、同じ事のように思うかもしれませんが、全く別の事になります
自分の人生を他の人と比べて良いと思うようになると、人は自分の事ではなく、自分の事だけ考えてしまうように思います
自分が良ければいいと思う事があるのは、自分の事だけ考えているからです
また、自分が我慢すればいいと思うのも、自分の事だけ考えているといえます
どちらも、人生の正解は一つだと思っている状況で、正解は一つしかないと思って探しているから、自分の事だけ考えてしまうように思います
人生における答えの正解は人それぞれで、何が正解かは自分が決めていくものです
人生の答えの正解を見つけるには、自分の事だけ考えていては見つかりません
自分の事だけでなく、自分の周りにあるすべての事を含めて、自分の事を考えなければ、自分の周りにある選択肢を見逃してしまい、正解にたどり着けないからです

この本の中に尊厳の輪という言葉がでてきます
尊厳の輪とはこれだけは譲れないという自分のポリシーの事です
尊厳の輪にある、絶対に譲れないマイルールの境界線を、自分でしっかり知っておく事が自分の幸せにつながる、とこの本に書いてあります
しかし、これだけは譲れないという尊厳の輪にある境界線を、明確にわかっている人は意外と少ないのかもしれません
SNS疲れをしている人は、尊厳の輪にあるの境界線が見えてないように思います
尊厳の輪にある境界線が見えてないから、他の人の評価が気になり、他の人が評価してくれなければ、自分は評価されていないと思ってしまうのかもしれません
これだけは譲れない事と聞いて、それを言ってたら対人関係が円滑に進まないと思っている人は、今のある人間関係は変えた方がいいかもしれません
自分にこだわりがない人と本気で付き合ってくれる人はなく、こだわりがない自分の周りにいる人は、自分にとって本当に必要な人だとは思いません
自分にとって本当に必要でない人とばかり接していると、自分にとって本当に必要な人を遠ざけてしまい、接する機会を失っていくと思います

尊厳の輪にある境界線を知るにはどうしたらいいのか
個人的にお勧めしているのが、絶対やりたくない事を決める事です
これだけは譲れない事は、絶対にやりたくない事がわかると見えてきます
今の自分がこれだけは絶対にやりたくないと思う事を決めてみましょう
絶対にと思う程にやりたくない事は、そんなにはありません
絶対やりたくないと思う事が、絶対に譲れない事だといえます
絶対やりたくない事を決めれば、尊厳の輪の境界線はわかってくると思います
他の人を納得させるのではなく、自分が納得できる人生を送りたいと思う人には、お薦めの本だと思います