アドラーに学ぶ《劣等感で人は成長する》

自分は劣っている、そう思う事がありますか

すべてに優れている人はいないので、誰にでも劣っている所はあると思います
自分には劣っている所がある、そう思う気持ちが劣等感です
人は優れたいという思いがあり、だからこそ劣っているという劣等感を持つ事があると、アドラーは言っています
確かに、優れたいと思わなければ、劣っていると思う事はないように思います
優れたいと思うから、劣っている自分に気づき、劣等感を持つのだと思います
人は、劣等感があるから成長していこうとするように思います
今の自分に劣等感はなく優れたいと思う事もない、もしそうであるなら、それは自分は誰よりも「優れている」と自惚れているだけのように思います
自分は誰よりも優れていると自惚れていては、自分にある劣等感に気づく事はなく、自分が成長できる機会を見逃していくように思うのです
劣等感がある事は決していけない事ではないと思います

劣等感は、他の人と自分を比べた時に持つものだと思います
他の人より劣っていると思う事があると、人は劣等感を持つ事があります
しかし、他の人と比べて劣っている自分はダメだと思って、劣等感が強くなりすぎてしまうのはよくありません
そんな強すぎる劣等感をアドラーは劣等コンプレックスと呼んでいます
劣等感が劣等コンプレックスになってしまうと、人は成長しなくなります
他の人と比べる事自体は何も問題はないのですが、その事で人としての優劣を決めて、自分をダメだと思うと劣等コンプレックスが生まれてきます
劣等コンプレックスになってしまうと、正当に劣等感を克服しようとするのではなく、劣っている自分が優位に立てる事を探すようになります
そんな他と比べて優位に立ちたいと思う行動を、アドラーは優越コンプレックスと呼び、優越コンプレックスは劣等コンプレックスを隠すために生まれてきます
他の人より劣っている自分はダメで、優れている自分は価値がある、そう思ってしまうと、劣等感が劣等コンプレックスになっていきます

劣等感を劣等コンプレックスにしないようにしましょう
劣っていてはダメだと思うのは劣等コンプレックスになっているからだと思います
劣等感が劣等コンプレックスになってしまうのは、他の人と比べているからです
他の人と比べて自分が劣っている所を知るのは良いのですが、その事で人としての優劣まで決めてしまうと、劣等感は劣等コンプレックスになっていきます
人としての優劣は、物事の優劣では決まりません
物事によって優劣がつく事があっても、それはその中だけでの優劣にすぎません
物事が変われば優劣も変わってきます
それなのに、何か他の人より劣っている事があると、人としても劣っていると感じてしまう事が、劣等感を劣等コンプレックスにしていくように思います
他の人と比べて劣っていると感じる事があっても、劣等感は他の人ではなく、劣っている自分に持つものだと思います
他の人と比べて自分の優劣をみている内は、劣っている自分を優れている自分にしていく事はできないように思います

他の人より劣っている自分はダメだと思ってはいませんか
そんなダメな自分を隠すために、自分より劣っていると思える人とばかり接していても、劣っている自分は何も変わりません
他の人と比べて劣っていると思う自分が、自分より劣っていると思える人といれば、優れている自分になると思うのは幻想です
大事なのは、今の劣ってる自分より、少しでも優れている自分になる事です
他の人と比べるのではなく、今の劣っている自分より優れている自分になろうとする事で、人は成長していく事ができるのだと思います
他の人と比べて劣等感を劣等コンプレックスにしていくのか、今の自分と比べて劣等感を成長の種にしていけるかは、自分の心持ち次第だと思います

 

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