ドラッカーの教え《コミュニケーション》

ドラッカーは『コミュニケーションを成立させるものは受け手である』(マネジメント)と言っています

コミュニケーションは、話し手が一方的に話す事とは違うと思います
コミュニケーションを行っていくには、自分の言葉を受け止めて理解しようとしてくれる相手である受け手がいなければできないと思います
相手である受け手が、話し手であるこちらの言った内容を理解できて初めて、コミュニケーションが成立したといえると思います
そうであるならば、コミュニケーションを取りたいと思うのであれば、相手である受け手が理解できる言葉で伝える必要があると思います
言葉は、ただ話したいのか、伝えたいのか、コミュニケーションを取りたいのかで、どんな言葉を使う必要があるのかが変わってくると思います
タダ話したい時や伝えたい時は、自分が話したい、或いは伝えたい言葉で、相手に話したり、伝えたりしていくとは思います
しかし、コミュニケーションの場合はそれではいけないように思います

話したい時も伝えたい時も、自分が何かを言いたいという気持ちが大きいので、誰も
自分の言葉を使っていくとは思います
話したい時や伝えたい時は、自分の言いたい事の方が優先されるので、自分の言葉を使っていても目的は達成できているといえるのかもしれません
しかし、コミュニケーションの場合は、相手に理解してもう事が目的になります
コミュニケーションを取るために内容を理解してもらうには、自分が理解できる言葉よりも、相手が理解できる言葉で話す方がいいと思います
相手が理解しなければ、コミュニケーションを取るという目的は達成できません
自分の言葉で相手が理解できるとは限らず、それなのに、理解できないのは相手が悪いと思っていてはコミュニケーションを取る事はできないと思います
自分の言葉でも相手が理解してくれるのであれば必要ないかもしれませんが、そうでなければ、相手が理解できる言葉を使う必要があります
そして、本当に相手とコミュニケーションを取りたいと思うのであれば、その人が理解できるまで根気よく対話していく必要があると思います

人はどうしても、自分本位に会話をしてしまう事があります
自分が言いたい事を言いたいだけならそれでも良いのかもしれませんが、誰かとコミュニケーションを取りたいのであればそれではいけないように思います
もちろん、自分の言いたい事を言っていても、コミュニケーションが取れる時もあるとは思いますが、それはたまたま偶然に取れただけだと思います
自分の言葉でたまたまコミュニケーションが取れた事があっただけなのに、コミュニケーションが取れないのを相手のせいにするのは良くないと思います
コミュニケーションが上手く取れないと言っている人の多くが、相手である受け手の事は無視して、自分の言葉だけで成立させようとする事があるように思います
相手の言葉を無理に使う必要はないとは思いますが、自分の言葉だけ使っていてもコミュニケーションは成立していかないように思います
大事な事は、相手に理解してもらうにはどう言えばいいのか、そう思いながら、相手が理解できる言葉を探して使っていく事だと思います
どんな言葉だと相手が理解しやすくなるのかを考えていく事だと思います

コミュニケーションは、上から下でも、下から上でも、相手が理解できる言葉を意識しながら行っていく必要があると思います
お互いが理解し合う事がコミュニケーションであり、理解しないままどちらか一方に合わせていく事はコミュニケーションではないと思います
そうであるなら、相手が理解できるような言葉を使うのは当然のように思います
しかし人は、どうしても自分の言葉だけを使ってしまう事がありますし、逆に、相手の言葉だけを使ってしまう事もあるように思います
自分の言葉を使って、受け手を理解させるのではなく屈服させていては、受け手が理解するコミュニケーションになっているとはいえません
コミュニケーションを取るという事は、自分の言った事に対して、受け手に無条件で「はい」と言わせる事とは違います
自分が言いたい事を受け手が理解できているかを確認できるかどうかで、相手を屈服させているのか、コミュニケーションになっているのかが決まると思います
相手に理解してもらう事に意識が向けば、受け手が理解できる言葉を使う事ができ、誰ともコミュニケーションが取れるようになると思います