アドラー心理学《共同体感覚を持つ》

アドラーは、環境に自分を適応させたいと思う感覚を共同体感覚と言っています

共同体感覚は、自分の事だけではなく他の人の事も考え、他の人は自分を支え自分も他の人に貢献できると感じられる事だと思います
人は、自分の事を考えるようになっていると思います
自分の事を考えるという事は、他の人の事は考えずに自分の事を考えてしまう、自分の事だけを考えるという事とは違います
他の人の事を考えない、或いは、自分のために他の人の事ばかり考えている利己的な思考だと、共同体感覚を持っているとはいえないと思います
どちらも、自分の事を考える事ができていない、他に依存する思考だと思います
他の人の事を考えない思考や他の人の事ばかり考える思考は、自分の事ではなく、自分の事だけ考える思考になっているといえます
自分の事を考えるには、自分だけでなく、自分が生活していく中で関わるすべての人たちの事を考えていく必要があるからです

共同体感覚は、他の人の事を考える必要があるので、自分の事だけを考えていては、共同体感覚が持てるようになる事はありません
それだけではなく、自分のために他の事だけを考えていても持てません
自分の事だけ考える人も、自分のために他の人の事ばかり考える人も、どちらも、他に依存していて、皆が良くなる自分の事を考える事ができていません
共同体感覚は誰にでもあり、誰もが共同体感覚を持つ事ができます
しかし、自分の事を考える事ができていないと、自分にある共同体感覚を持つと思う事自体がないように思います
共同体感覚にある、他の人は自分を支えるや、他の人の事を考えるだけを切り取って、自分の事を考えないで他に依存していてはいけません
共同体感覚にある、他の人は自分を支えるや、他の人の事を考えるは、自分の事のように他の人の事も考える事を意味しています
それには、まずは自分が自分の事を考えるようにしなければできないと思います
自分が自分の事を考える事で初めて、他の人の事も考える事ができるからです

誰にでもある共同体感覚を適切に持てるようになるかどうかは、自分の事を考えるようにしていくかどうかで決まります
今の自分が、こうしたいという願望や欲望による行動をしていては、自分の事ではなく、自分の事だけを考える思考になってしまうと思います
または、誰かに認められたいと自分に価値がない思ってしまうと、自分のために他の人の事ばかり考える思考になっていくと思います
どちらの思考も、他に依存する共同体感覚が持てるようになる思考ではありません
共同体感覚は、どちらか一方が良しとする事を考えるのではなく、それらに関わる全ての人が良しとする事を考えることが必要になってきます
それには、自分はどうしていくのかという、自分の意志が必要になると思います
自分はどう考え、その上で他の人はどう考えるのか、そして、自分や他の人を含めた皆が良くなる事は何であるのか
そう考えていく事が、自分の事を考える事であり、他に依存する事なく、自分にある共同体感覚を持っていくために必要な思考だと思います

他の人の事を考え、他の人に貢献していくには、他に依存しないようにして、自分にある共同体感覚が持てるようになっていきましょう
それには、先ずは自分の事を考えるようにしていきましょう
そして、自分にある「こうしたい」という願望や欲望を、「こうする」という志望にしていくようにしていきましょう
願望や欲望が志望になっていくと、自分の事だけや他の人の事ばかり考えていく思考はなくなり、自分の事を考える思考になっていきます
なりたい自分になっていきたいなら、自分の事を考える事で共同体感覚をもつようにして、願望や欲望を志望に変えていく必要があると思います
今の自分に「こうしたい」という願望や欲望で行動している事があったら、「こうする」という志望に変えていきましょう
そうすると、共同体感覚を持つ事ができ、なりたい自分になっていきます